先日大事な友人が旅立ちました。
食べたり呑んだり、大いに笑い、時々泣て、すこしぶつかったこともあって。
あまりに早すぎて、まだまだ一緒に過ごせる時間があると思っていて、ことばにならなずでした。
必ず誰にも訪れる別れのことを頭ではわかっていても、ほんとは頭の奥底で、もしかしたら…という奇跡の何かが巣食っているのかもしれません。
美しいもの、美味しいものが大好きだった彼女から教えてもらっていた東京・富ヶ谷Levainというパン屋さん、近くにありすぎていつでも行かれるという感覚だったのか、今度何かの折に寄ってみよう思って以来もう10年近く経っていて。結局ルヴァンへの最初の訪問が、皮肉にも彼女が旅立ってしまったゆえのタイミングになってしまいました。
最後の別れの前会いに行って、伝えられずのままのこと、話をしてみたけれど、やはりちゃんとは話せなかった。
仕事や何やかやで慌ただしい時間と時間の狭間に、ふと、おなかの奥がぎゅっとしまるような、すこしくるしいようなこわいような悲しい感覚がやってきます。時間はかかるかもしれないけれど、その感覚がすこしずつ彼女とのやさしい時間になるといいな。
料理も甘いものも、プロなみの腕前だった彼女が作ってくれたチョコレートケーキ、美味しかったな…。