秋も深まる11月。クリスマスのイルミネーションもちらほらと目に入り、「え、もうクリスマス!?」とちょっと驚きです。
炉開。11月、茶道では炉の時期の始まり。床には、利休の教えを記した黒田如水の軸。この軸は、今までどんな客人、ご亭主たちといくばくの茶湯の時を過ごしてきたのだろう、と思うと無性にせつなくもなり、すり寄りたくもなります。
時を経てきたものへ浪漫を感じる霜月。クリスマスの前にじっくり深秋を堪能しておこう。
そんな趣が自然にでるといいのですが。
亭主が点ててくれた抹茶をいただく茶道ですが、一服の抹茶のために、しつらわれた、亭主の心のこもったおもてなしは、いつもきゅんとさせられます。こと茶碗や茶入などの道具については、抹茶をいただいたのちに、拝見し亭主にお返しするという所作がありますが、その際、その道具との出会いに感謝し、そして道具と別れる際も「恋しき人とはなれるがごとく…」、そんな風な心持ちでね、といわれました。指導されてる最中なのに、素敵な表現だなぁ…と、うっとり。
茶道の稽古では、茶道そのものはもとより、色々なことに気づかせてもらえることも多く、所作はもちろん、自然と出てくることばのそれぞれも、美しくありたいものだなぁとつくづく思いました。よし、がんばろう!
先日のお茶の稽古は、茶人としての味覚修練とされる、七事式の一つ「茶カブキ之式」。点茶役一人、執筆者一人そして客たちで行われるもの。流れとしては、客たちは、最初に「試み茶」として、点茶役の方に点てられた茶銘の明示された濃茶二服をいただき、その後に「本茶」として、同じく点茶役の方に点てられた茶銘を明示されない濃茶三服をいただき、それぞれの茶銘を当てるというもの。客たちの回答内容は執筆者の方により、その場の文台で奉書に筆にて記されていきます。要はお茶のブラインドテイスティングといったところでしょうか。本茶は最初に試み茶でいただいた二種ともう一種別のものも加わるから、五感を集中させて吟味するも、結構ややこしい。
以前に初めて稽古したときは、ビギナーズラックということで3種当たったわけですが、今回はしょぼん…、外しました。一つ間違えると少なくとも自動的に二つは間違えることになるのも手痛いわけです。
「当たった!外れた!」などと、お茶の稽古ではこんなわくわく楽しめる内容もあったりで、多種多様な稽古をやらせていただける先生や環境にいつもいつも感謝するばかり。
毎年初釜に行った際いただく「花びら餅」について。京都の宮中や神社ではるか昔から正月料理の一品としてとして作られていた「菱はなびら」に由来するお菓子ですが、ちょっと不思議な味がするんです。何度いただいても新鮮に感じる味と舌ざわりのある「花びら餅」、口あたりのよい柔らかいお餅が味噌餡とごぼうをくるんだものなのですが、この味噌餡とごぼうとのマリアージュ、なかなか不思議なハーモニーを奏でます。コクのある味噌餡とお濃茶とは、好相性ですが、そこにごぼうというアクセントが加わると、なんともいえない味を醸し出します。ごぼうのえぐみも感じず、しいていえばかすかに感じるのはごぼうの繊維質の舌触り。こんな個性的な和菓子もお茶をしていなければきっと食べることもなかったであろうし、なかなか自分では想像できないこの「マリアージュ」、後学に役立てたいと思います。
(写真)盃「三嶋」 作:永楽善五郎
2007/11
茶の新年を祝う口切の茶事。今年は水屋として出席。畳も張替えられ、万端のお心遣いで設われた空間に感動しつつ、思わず畳に大の字で寝そべりたくなってしまう。
水屋では、茶事の運びに一寸のずれもなく、出されていく懐石の用意に集中。最近順序立てたきっちり懐石を出していなかったせいもあり、身体はすっかり鈍っていた模様。事前にずいぶんと準備をしていただいたところからの仕度であったにも関わらず途中腰がぎしぎししてくる始末。6時間ぐらいもたないでどうしたものか、情けない。
今年は初めて、石臼で茶葉を挽いてみました。まさに百聞は一見にしかず、すごく重く、継続的に回すには結構力が必要です。時計回りとは逆に回すこの石臼の挽き音は非常に心地良く、眠りを誘う音色。また来年までさようなら。
帰宅後、深夜1時に亥の子餅を食べて就寝。茶人の一年は忙しいのだな、とつくづく思った一日でした。
2007/09/17千住博氏(日本画家)、湯浅法子氏(華道家)、内田繁氏(デザイナー)のお三方が奏でる和の空間展が新宿高島屋11階で開催されています。ガラスで作られた茶道具、月夜の景色、堂々と鎮座している松の枝など、個性的な印象ながらも、朱塗りや織部の敷板や刷毛目のお茶碗など、モダンと伝統の共存・融合といった感想でしょうか。また、お道具や掛け軸などをしつらわれたお茶室として拝見できるのも一興。期間は9月25日(火)まで。期間中の週末には、「東京茶道会」各会派の方々によるお点前のご披露と呈茶も行われています。本日17日は裏千家の先生のもと、鶴屋八幡さんの主菓子と薄茶をいただきました。http://www.takashimaya.co.jp/shinjuku/
2007/05/XX 五月から茶道では「風炉」(五月の初風炉から十月の名残りまで)。寒くない時期のお点前作法といったところでしょうか。お稽古個々の所作の所以を伺うと、「はぁ~」と深く感心、感激するもののすぐ忘れるんだ、これが。それに、なんてたってお菓子が美味しい!幼少の頃から、お茶のお稽古をする機会はあったものの全く興味を示さなかった私ですが、ある方のお力添えもあり始めることになった茶道。実は軽い気持ちで始めてしまったものの、始めた途端軽い気持ちで続けられるようなものではないということだけは学べた気がします。そんなんなので、全く上達の兆しはありません。威張れることではないですがね。一生覚えられないだろうなと思うものがいくつかあり、茶道もお稽古する都度思います。その状況を少しでも改善できれば…ということで淡交社さんから出版されている裏千家茶道教科を買うことに。と思ったらこれが全17巻あるので、ひとまず抜粋で数冊購入。「1.初歩の茶道 割稽古」と「2.初歩の茶道 風炉点前」を読んだこの連休。ムツカシくてよめない漢字も多い。ひぃ。ちなみに、この本を買った茶道具屋さんでは、「ゆくゆく(伝物、教本のない口伝のお点前)に備え、本ではなく毎回お稽古内容を自分でノートに書き、書いてお稽古を繰り返すことで憶えるわよ」ともご指導いただきました。おいおいノートのほうもやろうとは思っていますが、おいおいと云っているうちはきっとダメなんだろうなぁ…なんて。
2006/11/XX街のクリスマスムードや年の瀬気運に追われて、毎年なんだかあっという間も過ぎてしまう11月。今年は、毎年お茶のお稽古で行われる稽古茶事が「口切の茶事」ということで、身の引き締まる霜月の始まりとなりました。炉を開き、茶壷の口を切って新茶を挽きあげ、茶の新年をお祝いする。茶壷は茶師のもとに預けられ、初夏に摘まれた新茶を詰めて封印、寝かされ、この時期に届けられます、云々。そんな時を経ていただける一服のお茶をいただけることに期待と最大の感謝を胸に行ってきました。着物は、三つ紋とはいきませんが、一つ紋、草色の無地に、漆黒と銀糸の袋帯、帯揚げは紫色。そもそも数少ないアイテムからの組み合わせ。こういう時は決まって物欲が急上昇します。いつもはテキトウに髪を上げてしまうのですが、今日はいつもお世話になっている美容院で上げることに。途中ドリアデに寄り道。このような日に雑事を兼ねることに後ろめたさを感じつつも、いい加減部屋が暗いので、電球×2をピックアップ。気分を切り替えて移動、到着。ほんの数分早過ぎて到着。手がかりが開いてないのに入ろうとしてしまい、半東さんに門前にてご忠告をいただく(凹)。早くも勉強不足が露呈。気を取り直し、身支度を整え、待合へ。待合、腰掛、露地などすべてのしつらえが美しく調和。深く感謝しながら、独楽へ。やはり今回も躙口に頭をゴチンとしました。何度やっても下手なんです。床に飾られた黒田如水筆のお軸や茶壷ほか、普段なかなか拝見することのできない葉茶上合と諸道具一式や新瓢の炭斗など。私にとっては見聞き慣れない数々の貴重なお道具を脳のしわに刻もうとしますが、なかなか浸透していきません。季節、茶事ごとに合わせおしつらえいただいた空間と時間は毎回本当に感動です。いつの日か自分でもできたらなぁ・・・などと思いつつ現在の我が家には畳もありません(-_-)。お懐石も始まり、目に鼻に耳に、そし口に本当に美味しく、まったく不調法ではない私は盃がすいすい進んでしまいますが、一番のご馳走は今まさに挽いているお抹茶。独楽にもれ聞こえてくる、「挽き音色」もさらにご馳走の一つ。当たり前ですがお酒は足元まで千鳥にならない程度にいただきました。お濃茶へのプロローグとなる主菓子は虎屋さんの「亥の子餅」と「水栗」。(茶師が詰めた茶壷を届けるときに、栗と柿を添える習わしがあり、古くから、出陣や勝利の祝い、また正月の祝儀に勝栗や干し柿をめでたいものとして用いていたそうです)後座。床の掛物が露をうった花に替わり、真行草の紐結びをした茶壷の荘り。この「真行草の紐結び」というのは、非常に難解。茶壷の正面を「両わな結び」、床の上座は「総角(あげまき)結び」、下座は「淡路結び」という形に結ぶそうで、お稽古の時に一度拝見しましたが、出来ない自信100%といったところ。ご亭主さんの手で丁寧に練られたお濃茶の香りと味にまたまた感動。自分で練ったお濃茶でこんなに良い香りがしたことないです。お干菓子も美味しく、つづき薄茶をいただいて、ふたたび床、点前座を拝見し、見送りの時となりました。自分の生活にすべてを取り入れことはなかなか難しいことではありますが、季節を愛で、しつらえ、様々なことに感謝することを思い返させてもらえるお茶の時間。これからも精進精進。当然茶事の模様をパシパシと写真を撮れないのが、矛盾な概念ながらとても残念。参考:『「お茶事」をしてみません』小澤宗誠著)
2006/1/XX今日は初釜。久しぶりの附下げ。恒例のくじで、赤膚焼き「尾西楽斎」氏作のぐい呑みをいただきました。欲しい器は数あれど、なかなか手が出ない世界。嬉。やさしいタッチ(という表現が適切かは置いておき)で、とても気に入りました。幸先いい2006年。
2005/11/XX今日は、社中の方と<茶道会館>へ。雨の多いこの秋ではありましたが、晴天に恵まれ何より。気持ちのいいお日和です。裏千家、表千家など4つの席に入らせていただき、お昼には点心もいただいたりと、夕刻近くまで美味しく興味深い時間を過ごすことができました。時には正客という危険な席になりそうな折もなんとか回避成功。問答なんてまだまだできません(凹)。一日でこんなにおもがしをいただいたのは初めてです。満腹。夕刻帰路へ。満腹疲れのせいか気絶。
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